初めての出産はとにかく「何がわからないのかわからない!」という状態でした。
経験者の話ではとにかく陣痛は痛い!としか聞いたことがなく、漠然としたところしか想像できませんでした。
でも実際に経験してみると、陣痛が始まる前から戦いは始まっていたり、出産後は赤ちゃんに気を取られすぎますが母の身体のダメージが想像以上だったことは初めて知りました。
陣痛中のエピソードはよく聞きますが、医療関係者でもない限り出産直後にどんな処置を受けてどういう過ごし方をするのか全く未知の世界でした。
今回は私自身が出産前に感じていた疑問に対して、自身の出産でわかったことをお伝えしたいと思います。
まず簡単に私の出産の流れを書くと、
妊娠39週で高位破水→微弱陣痛→陣痛促進剤→約10時間の陣痛に耐える→無事出産
という感じでした。
破水と尿漏れの違いはわかるの?
【答え】尿漏れよりもおりものとの違いが分かりにくかったです。匂いで判断しました。
妊娠39週を過ぎ、入院セットも準備でき、いつ生まれてもいい状態のある日の夕方、おまたにトゥルンという感触がありました。
女性ならわかると思いますが、ちょうど生理2日目のあの感じです。
ちょっと多めのおりものかな?と思いながらトイレに行っても、おりものシートは汚れていません。
もう少し様子を見てみようと30分くらい待ってみましたが、椅子から立ち上がったタイミングでまたあの感触がありました。
ネットで『破水 おりもの 見分け方』で検索すると、
「おりものであれば酸っぱい匂い、破水であれば生臭い匂い、尿漏れであればおしっこの匂い」という記述を見つけました。
意を決しておりものシートの匂いを嗅ぎました。
完全に生臭い匂いでした。
病院に行って診察してもらい、すぐに破水とわかったのでそのまま抗生剤を服用して入院しました。
陣痛がきたことに気付かないのでは?
【答え】本陣痛は完全にわかりました。生理痛のような痛みとは全然違います。
破水の少し前から軽い生理痛のようなお腹の違和感を感じていました。
痛みではないものの、お腹が重たいような感じがしていたところ、破水がわかりました。
その後入院中もたまにお腹の違和感を感じるだけで、食事も移動も普段通りでした。
破水していたため、体を動かした拍子に下着が濡れるのを防ぐため、生理用ナプキンを付けていました。
病院の方針で破水から24時間は自然陣痛を待つことになっていたので、破水の翌日は一日に5回のNSTを受けるだけで陣痛らしい痛みはありませんでした。
入院から二日後に陣痛促進剤を服用することになり、服用して2時間後くらいから今までに感じたことのない痛みが始まりました。
明らかに一定間隔の痛みの波があり、食事中に痛みがくると箸を持つ手が止まります。
完全に今までのお腹の違和感や生理痛の痛みとはレベルが違いました。
助産師さんに聞いてみると「陣痛間隔が10分を切った時間から本陣痛の可能性が高い」と言われました。
あの痛みは間違いようがなかったと思います。
陣痛ってどんな痛み?
【答え】私の場合は腰が痛かったです。
経験談を読むと「鼻からスイカ」という表現がありますよね。
実際に体験すると、初めはお腹が痛かったものの、だんだん腰〜骨盤のあたりが痛くなりました。
とは言っても、陣痛が最高潮の出産1時間前になるとどこが痛いのかわからなくなりました。
分娩台に上がって、いざ出産!というタイミングになると、陣痛のピークに合わせていきまなければうまく赤ちゃんが出てこれないようですが、いつがピークなのかわからず困惑しました。
分娩監視装置のお腹の張りの数値を見ながら「もうすぐ来るのかな?」という感覚でした。
その時の体の様子は、体力の限界ギリギリのところでプルプルしながら筋トレしている感じです。
正直言ってヤケクソでした。
「これ以上長引かせたくない。早く終わりにしたい。後のことはどうでもいい」
陣痛開始から10時間後、分娩台に上がってから15分で生まれました。
案の定、二日後に背中と肩に強烈な筋肉痛がありました。
産後の処置って何をするの?
【答え】胎盤を出して、会陰を縫って、点滴をしながら、お腹に保冷剤を乗せて2時間休みました。
出産直後はお腹の上に赤ちゃんを乗せてもらい、感動の対面・・・のはずが、放心状態になり「はぁ、やっと終わった・・・」という感想しかありませんでした。
その後赤ちゃんは体重測定、喉の羊水吸引、目薬等の処置を受けるために隣の台に移動します。
自分の方は、胎盤を出してもらうためにお腹の上からゴリゴリされたのがものすごく痛かったです。
陣痛そのものは、赤ちゃんが出た瞬間に痛くなくなって不思議でした。
30秒くらいゴリゴリされると胎盤が出たようで、ドルゥンという感覚がありました。
助産師さんに胎盤を見てみたいと伝えると「キレイにしてからお見せしますね」と言われました。
その後は会陰縫合でした。
陣痛中に切ったのか切れたのか分かりませんでした・・・。
縫い始める前に麻酔をしてもらったため、痛みはありませんでした。
歯医者さんの麻酔のような一瞬チクッとするだけでした。
その間は、赤ちゃんの処置をしてくれている助産師さんが体重や性別や「キレイな二重瞼の子ですね」なんて声をかけてくれましたが、放心状態の私は「はぁ、そうですか」という塩対応でした。
ごめんなさい。
30分くらいで縫合が終わり、子宮収縮剤の点滴を受けながらお腹にノートパソコンくらいの大きさの保冷剤の乗せられて、胎盤を見せてもらいました。
胎盤を見ながら「こんなのがお腹に入っていたのか?そして出てきたのか」という感想です。
ちょうどその頃に赤ちゃんの処置も終わり、バスタオルに包まれた我が子を隣に寝かせてもらいました。
カンガルーケアのイメージだと胸の上に置かれるのかな?と思っていましたが、特大保冷剤が置いてあったので赤ちゃんは隣に置かれました。
その後、スマホで写真を撮ってもらい、分娩台の上からぼたもち父に電話をしました。
書き忘れていましたが、入院開始からここまでずっとマスク着用です。
だから私の出産直後の記念写真はヨレヨレになったのマスクを着けています。
目元なんかはものすごく疲れて顔色も悪いので、マスクで隠れて良かったかもしれません。
出産後当日の病室での過ごし方は?
【答え】基本的に寝ていてOK!ただし、トイレは要注意です。
2時間ほど分娩台の上で休み、特に異常がなければ病室へ戻ります。
分娩台から降りて立ち上がるときにものすごくフラフラしました。
そしてお産パッド(Lサイズ)がものすごくモコモコしました。
助産師さんからは出血は少なめだと聞いていましたが、疲労でフラフラだったと思います。
病室までは車いすを使わせてもらいました。
病室に戻ってからは翌朝までの過ごし方についての注意事項と、明日以降の予定について説明がありましたが、正直ほとんど聞いていませんでした(ごめんなさい)。
注意事項としては、出産後初めてトイレに行く際はナースコールしてくださいとのことでした。
「なんで?」と思っていましたが、トイレに行って答えがわかりました。
フラフラして危ないです!
またその際にお産パットを交換して、出血量について確認する目的もあるそうです。
私は産後6時間後にトイレを済ませ、出血量の確認もクリアした後、おぼつかない足取りで体重を測りました。
体重測定は妊娠中から「産後は一番最初に体重計に乗ってみたい」と考えていたからです。
出産直前から−6kgでした。
「本当に人間を一人生み出したんだなぁ・・・」としみじみ思った瞬間でした。
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